生み育てる自由、奪われた… 原告の義姉が抱く強制不妊訴訟への思い

 旧優生保護法(1948~96年、旧法)の下で不妊手術を強いられたのは違憲だとして、宮城県の女性2人が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が6月1日、仙台高裁である。2019年5月の一審・仙台地裁判決は、不法行為から20年が過ぎると賠償請求権が消える「除斥期間」を理由に請求を棄却したが、除斥期間の適用を制限する高裁判決が相次いでおり、仙台高裁の判断が注目される。

 「元気なうちに、みんなで良かったと言いたい」

 知的障害のある60代の原告女性の義姉は、仙台高裁判決に期待を寄せる。

 女性は15歳のとき、「不良な子孫の出生防止」を目的にした旧優生保護法に基づき、不妊手術を受けさせられたという。20代で縁談が持ち上がったこともあったが、子どもを産めないことが理由で破談になった。

「違う人生があったのでは」 女性に代わり、声を上げた

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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