田中聖被告「薬物覚える前の自分に…」「欲なくなった」 千葉地裁

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近藤咲子、上保晃平

 千葉県柏市内で覚醒剤を所持・使用したとして、覚醒剤取締法違反(所持・使用)の罪で起訴されたアイドルグループ「KAT―TUN」の元メンバーで動画編集業、田中聖(こうき)被告(36)=柏市大井=の第2回公判が27日、千葉地裁松戸支部(本間敏広裁判官)であった。被告人質問で田中被告は「(治療を続けるなかで)自分は薬物中毒者だと再確認し、今は『やめたい』と強く思えている」などと語った。

「自分は薬物中毒者」「治療で手の震え」 自身の状況赤裸々に

 起訴状などによると、田中被告は6月29日午後10時半ごろ、柏市内で覚醒剤0・062グラムを所持。その前日の28日ごろには覚醒剤を加熱し、気化させて吸引したとされる。

 田中被告はこの日、黒色のスーツ姿で出廷。弁護側の被告人質問では、6月29日に柏駅前で職務質問を受けた際の対応が問われた。所持品検査に長時間応じなかった理由について、「15~20人の警察官に囲まれ、通行人に写真や動画を撮られて、焦りや不安でパニックになった」と語った。当時は自助グループのプログラムを受けた帰りだったという。

 弁護側は、田中被告が名古屋地裁で覚醒剤取締法違反(所持・使用)などの罪で懲役1年8カ月執行猶予3年(求刑懲役2年)の有罪判決=控訴中=を受けた翌々日の6月22日ごろから覚醒剤を使用したことについても触れた。「名古屋地裁では再犯しないと誓っていたのに、なぜまた手を出したのか」と問われ、田中被告は「社会復帰を目指していたが、SNSで誹謗(ひぼう)中傷を受け、不安やストレスがあった。自分の弱さや考えの甘さがあった」と説明した。

 覚醒剤の入手経路も質問された。

覚醒剤入手経路の供述が変化

 弁護側が「当初、『名古屋地裁の判決後に密売人から買った』と供述していたが、その後に供述を変更したのはなぜか」と質問。田中被告は「覚醒剤は判決前に密売人から買ったものの残りで、自宅で保管していた。(元々)家にあったものと答えると家族に迷惑がかかると思い、うそをついていた」と述べた。

 検察側の「警察の捜索時に覚…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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