田中角栄の最後の秘書に聞く政治のリアル 領収書なしの陣中見舞いも

 自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる問題が、岸田政権を揺るがしています。なぜ、「裏金」をつくる必要があったのか。「政治にカネがかかる」というのは本当か。田中角栄元首相に「最後の秘書」として23年間仕え、今も与野党の国会議員の後援会役員や選挙参謀を務める朝賀昭さん(80)に聞きました。

 ――田中氏が現職の国会議員だった時代(1947~90年)、政治資金パーティーは大きな資金源でしたか?

 当時、オヤジがパーティー券を売って、政治資金をつくっていたという記憶はないな。パーティーがはやり出したのは、もっと後のことだよね。

 ――リクルート事件に端を発した「平成の政治改革」で政治資金規正法が改正され、企業・団体献金の規制が強化された95年以降、政治資金パーティーが増えました。さらに2000年に政治家個人への企業・団体献金が禁止されたことで、パーティーは重要な資金源になりました。

 そう、この20年くらいのことだよね。オヤジが脳梗塞(のうこうそく)で倒れた85年、「越山会の女王」と呼ばれた佐藤昭子さんが「政経調査会」を立ち上げ、僕は事務局長を務めた。

 佐藤さんは金庫番で、オヤジの支援者と付き合いが深かったから、パーティーがはやり出したころは、100枚単位で頼まれることもあった。

「オヤジは丁寧に頭を下げて」

 ――田中氏の現役時代は、どういう形でお金を集めていましたか?

 主には「越山会」、その他五…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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