労働経済学者の山口慎太郎・東京大学准教授の「『家族の幸せ』の経済学」(光文社新書)が話題を呼んでいる。家族や育児を巡る俗説やモヤモヤを、海外のデータや自身の研究成果も紹介しつつ、経済学的に考察する。なぜ、待機児童の解消を急いだほうがいいのか。男性の育休取得を増やすにはどうしたらいいのか。山口さんに聞いた。
山口さんによると、欧米では、保育園・幼稚園での幼児教育を「人材投資」ととらえ、その効果について研究が進んでいるという。一方で、日本の保育政策の議論は、ずっと「親の働きやすさ」が中心だった。その半面、当事者である子どもへの影響は、あまり重視されてこなかった。
山口さんらは、保育園の持つ幼児教育施設としての機能に着目し、厚生労働省が実施した大規模調査のデータを分析した。
その結果、保育園通いが、子ど…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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