伊藤和行
東京都町田市の市立小6年の女子児童(当時12)が昨年11月、いじめを受けたという内容の遺書を残し自殺した問題をめぐり、萩生田光一文部科学相は14日の閣議後会見で、児童に配布されたタブレット端末が悪口の書き込みに使われたとされることについて、「極めて残念」と述べた。文科省は同日、市教委などに事実確認をし、「いじめはあったが自殺との因果関係は調査中」との説明を受けたという。
文科省は市教委に対し、いじめの事実確認や命に関わる「重大事態」の認定が、いじめ防止対策推進法に基づいて行われたかどうか改めて確認するよう指導し、遺族に寄り添った対応をするよう求めた。文科省によると、同校では2019年度の途中から6年生に端末が先行配備されていたが、当初はパスワードが全員同じだった。文科省は「なりすましが可能で、不適切だった」と指摘した。
女児の両親と代理人弁護士は13日に記者会見し、女児に対して端末のチャット機能で「うざい」「きもい」などの悪口が書かれていたと説明。両親は「端末がいじめの温床になった」とし、端末によるいじめ防止策の再点検と徹底を文科省に要望していた。
萩生田氏は、両親が「学校でのIDやパスワードの管理がずさんだった」と指摘していることをふまえ、「全国で活用が本格化している端末について(利用の)留意事項を示してきたが、さらにどう対応すべきか検討したい」と述べた。(伊藤和行)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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