10月25日投開票の上島町長選について選挙立会人から当選効力への異議申し立てがあった問題で、町選挙管理委員会は2日、町消防庁舎で票束数の再点検をした。票束数は開票日の集計数と一致し、申し立ては棄却された。
町長選は、当時前職の上村俊之氏(63)が現職の宮脇馨氏(69)を384票差で破って返り咲いていた。町選管によると、選挙立会人3人のうち、宮脇氏側の立会人から「各候補の票束数が確認できなかった」と異議申し立てがあり、11月20日の選挙管理委員会で票束数の再点検を決めた。
町選管はこれまで、各選挙で開票所に張り出した紙に各候補ごとに「正」の字を書いて「速報」していた。町長選では50票の束ごとに「正」の字の1画を書き込んでいたが、開票時間の短縮のため、2019年7月の参院選から取りやめていた。
今回の町長選でも「正」の字の速報を実施しないことを町のウェブサイトなどで周知を図ったが、立会人には直接知らせていなかった。異議申し立てをした立会人の男性(64)は「点検した票束に押印した後、正の字が書かれることで束数を確認できると思っていたが、それがなく、事前の説明もなかった」と話す。
町選管の林正城委員長(73)は「確認を一つ怠っていた」「(票束の)山で束数を確認できるようにするべきだった」と述べ、立会人の票束数の確認方法に、選管事務局として不十分な点があったとの認識を示した。(柳川迅)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル