上田真由美
かんぽ生命保険の不正販売を報じた番組を巡ってNHK経営委員会が当時の会長を厳重注意した問題で、森下俊三経営委員長は20日、注意した会議での発言が個別番組への干渉を禁じた放送法に抵触するとの指摘を「介入する考えは全くないし、あくまでもガバナンスを確認するため」と否定し、その後の番組作りにも影響を与えなかったとの認識を改めて示した。
森下氏が記者団の取材に応じたのは、会議の議事録が8日に全面開示されてから初めて。当時委員長代行だった森下氏はこの会議で「取材も含めて極めて稚拙」などと発言していた。
森下氏は「客観的事実を確認するために発言し、それに対して上田(良一)会長は具体的に言及されなかった」と説明。「(議事録の)前後をきちんと読んでいただきたい」と述べた。今後も経営委で取材手法に言及するのかとの問いに「一般的にどうと言われても、答えようがない」と答え、否定しなかった。
進退を問う声には「ご意見はご意見としておうかがいし、真摯(しんし)にこれからも業務を行っていく」と続投の意向を示した。
また、経営委員会はこの日、今回の議事録を開示するか議論してきた今年2月以降の経営委の議事録を23日にホームページで公開することも決めた。(上田真由美)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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