現代アートの島として知られる香川県・直島。そのシンボル「南瓜」が台風で流されてから1年2カ月、島民と多くのアートファンの思いを乗せ、元いた桟橋に帰ってきました。南瓜の誕生、喪失、そして復活をずっと見てきた直島文化村社長の笠原良二さん(54)に聞きました。あの日の痛みは癒えましたか?
リレーおぴにおん 「痛みはどこから」
台風による暴風雨が吹き荒れた2021年8月9日のことです。直島(香川県直島町)の桟橋に展示していた「南瓜」が、波にさらわれました。高さ2メートル、幅2・5メートルの黄色いカボチャは桟橋に何度もぶつかって割れ、壊れてしまいました。
前衛芸術家の草間彌生さんの作品「南瓜」。現代アートの島として知られるようになった直島のシンボルです。草間さんや作品を支えてくれている島の方々の気持ちを思うと、流される映像を見て胸が苦しくなりました。
その日は島に向かう船が欠航…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル