発注者にも悩ましいインボイス 人間関係優先「負担は求められない」

 10月に始まるインボイス(適格請求書)制度では、年間売り上げが1千万円以下の個人事業者が大きく影響を被るとみられている。

 事実上の増税となるかどうかは取引先との契約次第といえるが、一方の発注者側も頭を抱えている。個人事業者の持つ技術はもちろん、「人間関係」まで切るような事態は避けたいからだ。

 CGクリエーターのブンサダカさんがインボイス制度を知ったのは、2022年8月のことだった。

 「インボイス制度にアニメーター団体も反対」。自宅兼事務所のパソコンでウェブサイトを見ていた時、自らも所属する団体が制度に反対するニュースが目にとまった。「全国のクリエーターにとって大変に不利だ」と直感した。その日、ツイッターに「僕ら個人事業主はほとんど終わる」と書き込んだ。

 ロックバンド「BO●(Oに/(スラッシュ))WY」のアルバムのジャケットをデザインするなど30年以上、クリエーターとして活動してきた。

 現在はディレクターとして、映像制作の依頼を受ける個人事業者であると同時に、アシスタントや声優、カメラマンなどの個人事業者に仕事を委託する発注業者の立場でもある。

待ち受ける「いばらの道」

 「良い仕事をするにはスタッ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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