全国で相次いだ強盗事件のうち、東京都狛江市の住宅で今年1月に女性が死亡した事件を指示したとして、警視庁は12日、特殊詐欺グループ幹部の渡辺優樹(39)、今村磨人(きよと、39)両容疑者ら4人を強盗殺人などの疑いで再逮捕した。
広域強盗事件が社会問題化したのは、一連の事件で唯一の死者が出た東京都狛江市の事件がきっかけだった。
狛江事件後の警察当局の捜査で、「闇バイト」で実行役を集め、「ルフィ」などと名乗って匿名性の高い通信アプリで指示するなど、全国の強盗事件の共通性が判明。逮捕した実行役の供述などから、指示役としてフィリピンを拠点とする特殊詐欺グループが浮かんだ。
狛江事件の約3週間後の2月、渡辺優樹容疑者らグループ幹部4人が強制送還された。グループによる特殊詐欺被害は60億円超といい、警視庁は特殊詐欺の窃盗容疑で4人を複数回ずつ逮捕した。
警視庁は広域強盗の捜査も進めて6月、京都市の時計店で昨年5月に起きた強盗を指示したとして、幹部4人のうち今村磨人(きよと)容疑者を逮捕した。千葉県の強盗致傷、東京都足立区の強盗予備の両事件でも幹部らを立件。今回、狛江の強盗殺人容疑での逮捕に至った。
警視庁は他に四つの強盗事件でも幹部らが指示したとみており、容疑が固まり次第、立件する方針だ。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル