体の大きな格闘家たちが、王座をかけてぶつかり合っていた。テレビの向こうの迫力にしびれてしまった。
高校を卒業したばかりだった19歳のころ。同級生2、3人で集まり、見よう見まねでキックやパンチの練習を始めた。
練習場所は屋外駐車場。アスファルトが固くて裸足になれず、靴を履いたままキックを練習した。ミットもなくて、練習相手のパンチを軍手を着けて受けた。
中学時代は陸上部、高校はカヌー部だった南紀州(みなみつなくに)さん(35)=和歌山県白浜町。
ずぶの素人の遊びだったはずが、1年ほど練習を重ねると、試合に出てみたくなった。
打撃技も寝技もある総合格闘技。アマチュアの大会に申し込んだ。
相手は年上。まじめそうな会社員に見えた。負ける気はしなかった。
ゴングが鳴ると、タックルで…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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