白鵬に抱かれた赤ちゃんはいま 震災9年、再建の土俵に

 横綱白鵬の腕の中で赤ちゃんがすやすやと眠る。その横で父親が緊張で固まった顔をなんとか崩そうとしている。2011年6月に被災地慰問で力士たちが岩手県山田町に立ち寄った際に撮影した写真。この子がいま、震災後に再建された土俵で奮闘している。

 写真の佐藤真士(しんじ)君(9)は当時3カ月。11年3月2日に生まれ、同県宮古市内の病院を退院したその日に東日本大震災が発生した。父親の哲也さん(49)ら家族と暮らす家は高台にあり無事だったが、地域の自慢だった土俵は津波に流された。

 山田町では各地の神社で奉納相撲が行われ、相撲が広く親しまれていた。1984年には本格的な土俵が完成。最大800人収容の観客席があり、東北大会の会場にもなった。町相撲協会の理事長を務め設計を担当した川端信作さん(83)は「育っていった何人もの選手たちのことを考えると無念」。指導者の1人も津波の犠牲となった。

 そんなとき、力士が町にやって…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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