昨年の春、千葉市の会社役員、南方(みなかた)靖彦さん(58)は妻・友子さんと2人、近くに住む娘夫婦から食事に誘われた。
「開けてみて」
行きつけの居酒屋で、席に着くなり娘から差し出されたのは、水色の小さな箱だった。隣に座った妻がフタを開けると、中にはエコー写真が入っていた。
初孫の姿が写っていた。
出産予定日は11月末。子どものように喜ぶ妻を見て、この瞬間だけは、胸のつかえが取れる気がした。
早ければあと1年の命という妻…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル