「毎日毎日、同じことの繰り返し。きょうも誰にも自分の気持ちを話せなかったな」
午後8時半。長野市の女性(32)は、キッチンで皿洗いをしながらそんなことを考えていた。考えているうちに、涙が止まらなくなった。
すぐ目の前にあるリビングには、夫(35)や子どもたちもいるのに。
涙が乾かぬうちに、夫が冷蔵庫にお茶を取りに来た。夫は女性をちらりと見て、気付いたようだったが、何も声をかけてはくれなかった。
「さみしいな。孤独だな」。そう思った。
「孤独・孤立はだれにでも生じうる」として、その対策を行政の責務とする法律が来春、施行されます。連載「わたしの孤独」では、独りぼっちの体験談からその解決の糸口を考えていきます。初回は「孤育て」に苦しむ母親の物語です。
首をつかんで「いい加減にしろ」
女性は知人の紹介で知り合った住宅設備機器メーカー勤務の夫と、2016年に結婚した。
女性自身は保険会社で正社員として勤務しながら、小学1年の6歳の長女、4歳の長男、0歳の次男の3人の子を育てている。
共働きなのに、炊事・掃除・…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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