合言葉は「毎日どこかがダンスホール」。盆踊り好きが高じて、5年前から1人で普及を始めた女性がいる。組み立て式の「マイやぐら」を持ち運び、カフェや公園で曲をかければどこでも盆踊り会場に。勇気を出して踊りの輪に飛び込めば、心躍る楽しい世界が広がる。さあ、皆さんもご一緒に――。
9月中旬のある夜、大阪府八尾市の八尾別院大信寺。降りしきる雨をものともせず、中西祐紀子さん(35)=大阪市=が、地元名物「河内音頭」の輪に加わった。ギターや太鼓の音色と音頭取りの節回しに合わせ、手の指先をそろえてつやっぽく足踏みをする。
身につけているのは、蛍光ピンクの文字で「毎日どこかがダンスホール」と書かれた白いTシャツ。盆踊りに繰り出す中西さんの定番衣装だ。今年の夏は大阪市内だけで約10カ所を訪れ、奈良県十津川村の盆踊りや岐阜県郡上市の「郡上おどり」や隣接する同県白鳥市の「白鳥おどり」にも参加した。
「郡上に比べて白鳥おどりはハイペース。徹夜で踊り明かしてみんなで朝を迎える。爽快でした」
踊りがわからなくても大丈夫…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル