東京都内の工業や農業などの専門高校で改革が進んでいる。かつては「即戦力」養成で高度経済成長を支えたが、近年は志願者が1倍を下回るところも。時代の変化に対応しようと、指導内容を大きく変える学校もある。(武田遼)
5月末、東京都立杉並工科高校(杉並区上井草4丁目)の一室。課題研究の実習授業で3年生の男子生徒が、机上の機器にペットボトルのふたを入れた。
しばらくすると、容器に黄色い混合油がたまり始めた。プラスチックを油化する装置で、リサイクルの手段を学ぶのに使う。同校によると、高校への導入は珍しいという。
高性能な機器は他にもある。レーザーで元素分析ができるデジタルマイクロスコープ。LEDの光で植物の栽培が可能な装置も昨年度に設置された。いずれも課題研究などの授業に使い、実際に目で見て体感することを大切にしている。同校職員は「工業高校というと、溶接や旋盤などをイメージされがち。でも今は最新の技術や知見に関する学びを深める機会が多くある。大学の研究室レベルの機器もあるんです」。
記事後半では、園芸高校での取り組みや改革を進める都教委の狙い、専門家の懸念なども紹介します。
同校は今年度、校名を杉並工…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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