目的ない「雑談」減ると…ケンカしない技術が失われた今

 コロナ禍が日常になった今、用件は手短に伝え、オンラインで話せば事足りるという空気もある。だが、中身のないムダ話こそ恋しい。「雑談」にはどんな意味があるのか、考えてみた。

鈴木涼美さん「ズーム飲み、やってみたけど違う」

 最近、音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」が「雑談アプリ」として話題になりました。SNS上で集まった人たちが音声だけで会話を楽しみ、記録は残らないのが特徴です。「声が聞きたい」が先にあって、会話は後からついてくる。テキストのやりとりのように記録が残らないから、気軽な雰囲気で話せる。私はやってみて、昔の「友達との長電話」に似ていると思いました。

 「長電話」には、たいてい意味がないじゃないですか。でも楽しい。自分の考えを話しつつも、相手の声色なんかを聞いて「なんちゃって」とか付け足す。皮肉や冗談も交えつつ、完全には理解できなくても、折り合いをつけていく。クラブハウスが注目された背景には、そんな雑談が失われてきている息苦しさがあるのではないでしょうか。

 先に場所と時間の共有があって、後から言葉がついてくる。雑談の本質は、この順番にあると思っています。

記事後半には「今でも雑談は得意でない」と話す吃音の当事者会主宰の山田舜也さんが登場。単純でない雑談と吃音の関係について語ります。

 例えば、私は喫煙者なのですが…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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