相模原の山あいにリニア車両基地 「まるで万里の長城」

現場へ! リニア工事の周りで②

 JRと京王線が交差する相模原市緑区の橋本駅前に、約3200平方メートルの広大な工事ヤードが広がる。リニア中央新幹線神奈川県駅(仮称)の建設予定地だ。ここには2019年3月まで、県立相原高校があった。

 「農業科の牧場や農場、演習林もあって、出入り自由。自然に触れられる憩いの場所だった」

 リニア新幹線を考える相模原連絡会の代表、浅賀きみ江(71)は振り返る。今は樹齢約100年のクスノキが2本残るだけだ。

 浅賀は4月、その保全を求め県を訴えた。背景には「地域の生活環境がリニアによって破壊された」との思いがあるという。

 JR東海神奈川県駅を地下30メートルにつくる計画だ。土留(どどめ)壁を打ち込み、用地を幅50メートル・長さ1キロにわたって露天掘りし、駅を造って埋め戻す。その工事の騒音や振動、残土を運び出すダンプの往来は激しい。

 連絡会の桜井真理(65)は…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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