関東大震災の発生から間もなく100年。神奈川県小田原市の相模湾の海中には、関東大震災で発生した地すべりで押し流された根府川駅のホームとみられる残骸が残されている。
海に潜ってみると、水深10~12メートルの海底のあちこちに、石組みの構造物や、金属の部材が沈んでいる様子が確認できた。表面は海藻に覆われているが、段差や、直線的な形は今でも見て取れる。周囲を魚が泳ぎ回っていた。
震災当時、発生した地すべりによって駅と列車が海に流され、乗客ら100人以上が亡くなっている。
10年以上経った1934年の朝日新聞の紙面では、機関車の一部などが海中から引きあげられた様子が報道されている。
100年経つ今も海中に眠る「遺構」が、地震被害の大きさを物語っていた。(諫山卓弥)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル