久永隆一
保育園などで園児への暴力といった「不適切保育」が相次いだことを受け、厚生労働省は27日、全国の自治体や保育園などを対象にした実態調査を始めた。不適切保育や虐待の把握とともに自治体の対応状況などを調べる。来年2月3日を回答期限としている。
調査の対象は都道府県や市町村のほか、全国の保育所や認定こども園など。2022年度に起きた不適切保育や虐待の件数とその内容、どう対応したかについても確認する。
不適切保育をめぐっては今月5日、静岡県裾野市の認可保育園の保育士だった3人が園児への暴行容疑で逮捕されたほか、全国各地の保育現場で虐待などが相次いで発覚している。
こうした状況を受け、加藤勝信厚労相が実態を調査する考えを示していた。厚労省は「今回の調査を通じて、不適切な保育があった場合、園内外に相談をして早期に改善され、虐待に至るのを防ぐ体制整備につなげたい」としている。
同省の調査研究によると、19年度には全国で345件の不適切保育があった。(久永隆一)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル