盾を持ってみて分かったすごさ 「最後の砦」機動隊の訓練を体験

 警察の中でも、暴徒の制圧や災害現場での活動など体を張った任務を担う機動隊。訓練の一部が公開され、報道機関の記者も体験できるという。記者(24)も参加してみた。

朝稽古で早くも疲労困憊

 午前7時、金沢市小立野1丁目にある石川県警機動隊の拠点で剣道の朝稽古が始まった。まずは道場内を何周も走る。間髪を入れず、竹刀の素振りやすり足などが続き、記者はさっそく疲労困憊(こんぱい)に。だが、指導をしていた後藤拓真隊員は言う。「いざというときにためらいが生じないよう武道の訓練は大切」

 隊の定員は56人だが実人数は公表していない。武道に専従し、対外試合に出る隊員もいる。銃器対策部隊やレンジャー班などがあり、選抜された屈強な隊員らは普段、有事に備えた訓練や鍛錬をしている。

 「集団警備力の中核」。機動隊は警察内でそう呼ばれる。金沢マラソンや花火大会など大規模イベントで雑踏警備をしたり、デモや街宣など市中の動きを察知して出動し、周辺に控えたりする。事が起きた時に鎮めるためだ。

重装備で駆け足 「毅然として」

 関連する訓練も体験した。防護装備に身を包み、盾を左手で持つ。合わせて約13キロ。それで駆け足をするという。

 「声だしていけ!」。大内靖文小隊長のかけ声で、3列の隊列から「けんき! けんき!」(県警機動隊の略)の声が響く。はじめは「意外といける」と思った。

 だが、盾が予想外だった。約…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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