鹿児島県発注の公共工事に絡んだ贈収賄事件で、贈賄容疑で逮捕された会社員の男が、県職員から入手した設計単価表を「売却した」と話していることが20日、捜査関係者への取材でわかった。売却先は工事費用の積算に使うソフトウェアの関係会社で、事前に公表されない公共工事の入札予定価格を、より正確に割り出すために使われていた可能性がある。
贈賄容疑で逮捕されたのは、いちき串木野市の会社員小川昭寛容疑者(64)。2020年3月~21年11月、県南薩地域振興局土木建築課の技術補佐、野添芳浩容疑者(59)=鹿児島市、収賄容疑で逮捕=から県の設計単価表をもらい、その謝礼として、6回にわたって計10万円の飲食接待をした疑いがある。
捜査関係者によると、小川容疑者の勤務先は入札には関係なく、入手した設計単価表は「積算ソフト販売会社に売却した」と供述。販売会社の社員は、県警に「県の非公表単価のデータが入っておらず、ソフトの精度が悪かったのでもらった」と話しているという。
県によると、設計単価表は…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル