人口当たりの死者数が全国ワーストと、依然として厳しい状況が続く香川県。 悲惨な死亡事故を防ぐにはどうしたら良いのか。
秋の交通安全運動が始まる中、県警トップの那須修本部長に現状と対策を聞いた。 【画像】事故により大破した車
“交通警察のスペシャリスト”が香川県警のトップに
悲惨な死亡事故の現場。シートベルトをしていれば守れた命もあった。
未だになくならない飲酒運転や、悪質な交通マナーも、死者の増加を助長している。 秋の交通安全運動の出発式で訓示するのは、8月6日に香川県警のトップに就任した那須修本部長(52)。 香川県警・那須修本部長:
横断歩道では歩行者が絶対優先であることを、広く呼びかけてほしい 警察庁の交通規制課理事官や、警察大学校の交通教養部長を歴任した交通警察のスペシャリスト。 香川県警・那須修本部長:
(交通事故死者数の)増加率は全国ワースト3位、人口当たりの死者数は全国ワーストと、非常に厳しいものとして受け止めている 2020年の県内の交通事故による死者数は39人と、2019年の同じ時期と比べて7人増加し、人口当たりの死者数は全国ワースト。
交通安全への意識の低さが要因? シートベルト非着用や飲酒運転も
さらに10月は、過去5年間の平均死者数が最も多い月で、これからの時期、事故の増加が懸念される。 香川県警・那須修本部長:
この時期、日没時間が早くなるため、帰宅時間帯と夕暮れ時が重なる。ドライバーは、横断する歩行者が見えづらくなり死者数が増える 県警は、秋の交通安全運動で、この夕暮れ時の対策に力を入れている。 その1つが、白バイによる取り締まり。例年7月と8月の2カ月間、夕暮れから夜間にかけて取り締まりを行っているが、2020年は10月まで期間を延長した。 交通安全への意識の低さも、死者数が多い要因の1つ。 香川県警・那須修本部長:
特に目立っているのが、シートベルトの非着用者の死亡割合が高い。飲酒運転による死亡事故が多い 2020年、車に乗っていて死亡したのは16人。11人がシートベルトをしておらず、このうち9人はシートベルトをしていれば助かった可能性が高いという。 また、飲酒運転による事故で死亡したのは3人と、人口当たりにすると全国ワースト2位となっている。 2020年4月、大型トラックに軽ライトバンが追突し、軽ライトバンの運転手が死亡した事故は、飲酒運転だったという。 飲酒運転をしないことや、シートベルトの着用は、ハンドルを握る前のルールだが、それができていないため多くの人が犠牲となっているのが現状。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース