世界自然遺産・知床のある北海道斜里町に「天に続く道」と呼ばれる道路がある。東から西へ約28キロもほぼ一直線に延び、起点から眺めると、空へ駆け上がっていく道のよう。春分と秋分のころには、その先に夕日が沈む。まるで「太陽に続く道」だ。
この道は、知床半島の付け根にある海別(うなべつ)岳(標高1419メートル)の裾野が起点。オホーツク海に近い平坦(へいたん)な大地を、国道334号や同244号などを経て小清水町に至る。航空会社の機内誌への掲載や、SNSへの投稿などで広く知られるようになった。
春分や秋分の日の太陽は真東から昇り、真西に沈む。「天に続く道」は地図で見ると、定規で引いたような直線。ぴったり東西に延びていたのなら、春分と秋分の日に、その延長線上に夕日が沈むことになるが、スマートフォンのアプリで起点から終点の方角を測ると、真西(270度)からわずかに3~4度ほど南に傾いている。
このため、道路の延長線上に夕…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル