高橋豪
北海道・知床半島沖での観光船の事故を受け、知床のツアーを企画する旅行会社にも影響が出ている。
HISでは、ツアーに観光船を組み込む際は、過去3年間に事故を起こしていないかなどを確認しているという。観光船を含むツアーは夏場が中心で、いまの時期はオプション扱いだが、地元の観光船事業者が大型連休期間の運航を自粛したため中止となった。
JTBも、大型連休中の運航自粛に伴いオプショナルツアーが一部中止に。同社では、契約する全国の観光船業者に対し、安全対策が十分かどうかを改めて確認するという。
クラブツーリズムによると、知床行きツアーのほとんどに観光船が組み込まれていて、船の運航事業者とは別に独自の安全規定を定めている。同社によると、事故後に知床行きツアーのキャンセルも出ているという。
観光船などの旅客事業者は、船の点検整備や運航判断などを定めた「安全管理規程」をつくり、国土交通省に届け出ることが義務付けられている。ある旅行会社の担当者は、「安全管理規程が適切かどうかより厳密に確認して、リスクをつぶすことが今後必要になってくる」と話す。(高橋豪)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル