中沢滋人
北海道・知床半島沖で一昨年4月、観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没し、20人が死亡、6人が行方不明になっている事故で、当時7歳だった息子と元妻(当時42)が行方不明になっている十勝地方の男性(51)が、息子について認定死亡の申請をしたことがわかった。男性は、遺族らが今春にも、運航会社「知床遊覧船」と桂田精一社長に対して、損害賠償を求める集団訴訟に原告の一人として参加する。
男性によると、昨年11月、知床観光船事件被害者弁護団から訴訟への参加意思を確認され、原告になるには、遺族でなければならないとして決断したという。今月13日、書類を行政機関に提出した。男性は「自分の中でいまだ受け入れられず、息子の帰りを待ちたいという気持ちは、事故当時から全く変わりない。が、裁判に参加するため決断した。裁判で(桂田社長に)どういうふうに思っているのか聞きたいし、重い責任を取ってもらいたいと思っている」と話した。
事故直後から始めた、夢に息子らが出てきた際、忘れないようにノートに内容を記録することは、2年近く経った今も続けているという。(中沢滋人)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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