自民党新潟支部は3日、パワハラ問題が取り沙汰されている自民党の石崎徹衆院議員(35)=比例北陸信越=が、自身が務める支部長職を同日付で辞任したと明らかにした。本人から申し出があり、同日の執行部総務合同会議で了承した。石崎氏は欠席した。党新潟県連によると、新潟支部は党の市区町村支部の一つで、新潟市の中心部などをエリアとする。
会議冒頭、副支部長を務める高橋直揮県議が、以前から石崎氏に辞任を促しており、今月2日に辞任届をメールで受け取ったと説明。石崎氏が寄せた「ご迷惑、ご心配を掛け、不徳を恥じ、おわび申し上げたい」などとした文書を読み上げた。
高橋氏は会議後、記者団に「社会的影響を考え、妥当な判断だ」と述べた。おわびの文書が遅れていたとして、「事実上の解任だ」と語った。2日に石崎氏に電話したことを明らかにし、本人は憔悴(しょうすい)した様子で号泣したという。睡眠障害で全身にじんましんが出たとも伝えられたいう。
石崎氏を巡っては、殴る蹴るの暴行を受けたとして秘書が6月に県警に被害届を提出。県連によると、幹部との面会で石崎氏は暴言やパワハラを認めた。県連は、党本部に除名や離党勧告など厳正な処分を求めている。
石崎氏が議員辞職した場合、前回衆院選新潟4区で次点だった金子恵美氏(41)が繰り上げ当選する。党関係者は「県連は石崎氏に厳正な処分を求めているが、議員辞職までは想定していないし、してほしくないのが本音だ。金子氏の地元での評判は芳しくなく、次期衆院選でも公認されないだろう」との見通しを示した。7月の参院選新潟選挙区で「忖度道路発言」などが響き、落選した塚田一郎氏(55)を次期衆院選にくら替えさせる案も上がっている。
石崎氏の離党は必至の情勢だが、日本維新の会を除名され、「NHKから国民を守る党」(N国)に入党した丸山穂高衆院議員(35)がさっそく反応。ツイッターで「N国は君を待ってるぞ」と秋波を送っている。
◆石崎 徹(いしざき・とおる)1984年1月25日、新潟市生まれ。35歳。慶応大卒業後、財務省に入省し、5年勤務。12年12月の衆院選で、自民党公認候補として新潟1区から立候補、初当選。14年12月、再選。17年10月、小選挙区で敗れるも比例復活し3選。今年3月、石破派退会。尊敬する人は田中角栄元首相。
◆石崎氏の暴行暴言疑惑の経緯
▼7月17日 週刊新潮が石崎氏から秘書への「バカ」「死ね」などの音声を公開。計数百回の暴行もあったとも報じられた。秘書は6月に被害届提出
▼同 県連に「休養する」と伝える
▼21日 参院選新潟選挙区で自民・塚田一郎氏が落選
▼25日 女性に卑わいなメールを送ったなどと週刊新潮が報道
▼27日 県連が「参院選の敗因の一つに石崎氏の問題があった」として党本部に厳正な処分を求める
▼8月3日 新潟支部支部長辞任
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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