歌手の石川さゆりさんが、小唄や端唄などを歌う新譜「粋~Iki~」をリリースした。約30年前に始めた3部作のプロジェクトの最終章。あの人気ギタリストやラッパーとも共演を果たした。
時代に合った歌声を
昭和、平成、令和と歌いつないで48年目。「津軽海峡・冬景色」など、出したシングルは126枚にのぼる。「年を重ねて歌い方に変化は?」と尋ねると、変化というよりもむしろ、元々ある引き出しの中から、時代に即して歌声を届けてきた感覚なのだと教えてくれた。
「歌い手ですから、どんな歌い方もできます。その年々に一生懸命に歌ってきました」という言葉にプライドがにじむ。
拡大する新譜には「まっくろけ節」も収録。都々逸は、なかにし礼が書き加えた。
新譜「粋~Iki~」は、花街を中心に流行した歌を詰め込んだ。日本の伝統を歌い継ぐコンセプトで、童謡の「童~Warashi~」、民謡の「民~Tami~」と続けた3部作は、これにて完結。「若い皆様や海外の方にも、粋な日本の歌を新鮮なものとして聴いていただけたら」と願う。
時代を見つめ、歌い続けてきた石川さん。最新シングルの歌詞は、今の世とも響き合います。
拡大する「作者不明の曲も多いですが、生活の中で歌い継がれてきました。この素敵な音楽をつないでいきたい」
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル