石川県珠洲市で震度6弱 M5.4、一連の地震活動で最大

吉沢英将、山田健悟

 19日午後3時8分、石川県能登地方を震源とする地震があり、同県珠洲(すず)市で最大震度6弱を観測した。気象庁によると震源の深さは13キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は5・4。津波は発生せず、北陸電力志賀原発(同県志賀町)に異常はなかった。県などによると、珠洲市と同県能登町で6人がけがをし、うち1人は手首を骨折し、5人は軽傷だという。

 同県では他に能登町で震度5弱、輪島市で震度4を記録。新潟、富山、福井の3県でも震度3を観測した。

 能登半島では、半島の先端部を震源とする地震が2018年ごろから増加傾向にあり、2020年12月から活発化。同年12月1日から今年6月19日午後3時までに、震度1以上を観測する地震が148回発生している。今回の地震は地殻内で発生したとみられる。

 一連の活動では21年9月16日に起きた最大震度5弱(M5・1)の地震が規模、震度ともに最大だったが、それを上回った。石川県で震度6弱以上を観測したのは、07年3月25日の能登半島地震以来という。

 19日夕、緊急の記者会見を開いた気象庁の鎌谷紀子・地震津波監視課長は一連の地震活動の一つとの認識を示した。この地域で活動が活発化している原因は「政府の地震調査委員会で検討が進められているが、確定していない。何か変わったことが起きたとは考えていない」と述べた。

 同庁は、今後1週間程度は同程度の地震に注意を呼びかけるとともに、一連の活動が当面継続するとの見方を示して注意を促した。

 県によると、珠洲市の市総合病院で断水が発生したが、夕方までに復旧した。県立飯田高校では窓ガラスが割れたり棚から物が落ちたりしたが、大きな被害は出ていないという。馳浩知事は「今後余震が予想される。県民の皆さんは引き続き警戒を」と注意を呼びかけた。(吉沢英将、山田健悟)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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