インドネシアなどからの技能実習生が増えている宮城県石巻市で、イスラム教徒(ムスリム)の祈りの場所となるモスクが、5月末にもオープンする。つくったのは、東日本大震災を機に移り住んだバングラデシュ出身の建設会社社長だ。
「石巻モスク」は、水産加工場などが並ぶ同市松原町の一角にできる。約60平方メートルのプレハブにドーム屋根を載せたもので、現在急ピッチで工事中だ。建物は聖地メッカの方角を向く。将来、本格的な4階建てビルを建てる計画もある。
3月には、運営する一般社団法人・石巻イスラム文化センターが設立された。
代表のソヨド・アブドゥル・ファッタさん(51)は1995年に来日し、神奈川県で建設会社を興した。震災後、建設ラッシュとなった被災地で、住宅工事の下請けに従事する。「家族が亡くなった場所を離れたくないと言って、がんばって自宅を再建する人に石巻で出会った。そんな人たちの手伝いをすることが、だんだん好きになりました」と言う。
拠点を石巻に移し、見えてきたこと
震災翌年の2012年、石巻…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル