真夏並みの暑さとなった9月最初の土曜日、孫たちと祖父の楽しいひとときが一瞬にして暗転した。大阪府高槻市の芥川(あくたがわ)で7日午後、3人の孫と祖父が溺れ、岸下太紀(きしした・たいき)君(7)=同府茨木市=と、祖父の城津国清(しろつ・くにきよ)さん(73)=高槻市=の2人が死亡した事故。地元住民によると、現場は「深くて大人でも危険な場所」という。孫らの救助に向かった祖父が、溺れたとの目撃情報もある。なぜ事故は起きたのか。
「よく遊ぶ芥川でこんな事故が起きてとてもびっくりしたし、怖かった」。友達と水遊び中に事故を目撃したという小学4年の男児(9)は青ざめた表情で語った。
男児によると、岸下君と9歳と11歳の姉2人とみられる子供らは当初、川の中でビーチボールで遊んだり、泳いだりしていた。城津さんとみられる男性は川の土手の階段に座り、その様子を眺めていたという。遊んでいたのは、水深が子供の胸の高さほどある場所だったと記憶している。
しかし、子供らの姿が見えなくなり、男性は名前を叫んだり、「大丈夫か!」と声を掛けたりしながら救助に向かったが、直後に溺れた。男性は消防に救出されたが、ぐったりしていたという。
川の中央は水深が2メートル近くあるといい、男児は「学校の先生から芥川ではあまり遊ばないように言われていた」と語った。
近くに住む30代の主婦も現場周辺について「大人でも危ない場所と聞いていた」と明かし、「(情報は)地元のママ友の間で共有されていたのに」と悔やんだ。
現場近くにある清水池コミュニティセンターの女性館長(72)は「今日は大人の方も一緒だったので大丈夫かと…」と話す。
館長は午後1時半ごろ、子供と男性を川の近くで見かけた。その後外出したが、「センターにAED(自動体外式除細動器)を借りに来た人がいる」との連絡を受けた。現場では、すでに別の目撃者が溺れた女児らに心肺蘇生を施していたという。
周辺では過去にも子供が溺れる事故があったといい、館長は「子供だけで遊ぶのは特に危ないと思っていた。なぜこんな事故が起きたのか」と唇をかんだ。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
Leave a Comment