モデルの知花くららさん(40)は昨年、次女を出産し、2児の母親になりました。祖父から沖縄戦の体験を聴き、父からは最近、沖縄の本土復帰の歴史を聴き、自らの今の姿と重ね合わせています。「命はつながっている。遠い話とは思えないんです」。そう語る知花さんは、沖縄のことを伝える難しさを感じてもいます。
――復帰50年を迎えた今月、沖縄に帰省されていたそうですね。
「はい。半年ぶりに実家に帰りました。子どもの頃に買い物したり遊んだりした国際通りにも行きました。おみやげ屋さんが増えましたね」
ちばな・くらら
1982年、那覇市生まれ。2006年、ミス・ユニバース世界大会で準グランプリを獲得。モデルのほか、07年から国連世界食糧計画の活動を続けていた。
――沖縄が本土に復帰して50年となりました。どう感じていますか。
「復帰のことを考えてみようと父に聴いてみたんです。当時中学生だった父は復帰の日の5月15日、(那覇市の)与儀公園であった(米軍基地が残ったままの)復帰に抗議する集会に、先生に引率されて参加したそうです。いろんな話を聴きましたが、『50年、まあ何も変わっていないよね』と淡々と言いました。
私は復帰から10年後に生まれましたが、子どもの頃は少し前まで沖縄がアメリカだったとは信じられませんでした。ただ、祖父母は今の那覇市・新都心で自転車店を営んでいて、すぐ近くに米軍の住宅地がありました。私が沖縄にいた頃はまだ返還されておらずフェンスが張られている状態で、中に入れなかった。その景色が私の小さい頃の記憶としてすごく残っています」
――今は返還され、跡地として栄えています。
「沖縄は、基地と経済がすご…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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