「3千円が6時間で20万円になったこともあった」
金沢刑務所の面会室。アクリル板越しに、緑の作業服にマスク姿の北嶋祥太被告(24)は得意そうに話し始めた。
初めてパチンコ店に行ったのは高校を卒業し、配管工として働いていた時だった。
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最初は仕事の昼休憩に行き、1、2万円勝った。「こんなに簡単にお金もらえるんやって思いました」。それまで趣味もなかったが、パチスロにはまった。実況動画や必勝本で研究し、ボタンを押すタイミング、台の知識などを蓄え、上達を感じた。「演出が楽しい。台ごとに設定があって、それを探るのが良い。あとはお金を稼ぎたいというのが一番大きい」
朝からパチスロをする日は、近くの牛丼屋で朝食を取り、開店1時間半前に整理券の列に並んだ。午前10時の開店と同時に入店し、目当ての台へ。たばこと飲み物だけで過ごし、閉店の15分前に店員から声をかけられ、1日経っていたことに気付いたこともあった。営業時間が深夜1時までになる年末でさえ、時間が足りないと感じた。
定職も手放して、パチスロにどっぷりとつかった被告。ある理由で祖父を「邪魔」だと思うようになりました。そして――。被告の事件から、ギャンブル障害(依存症)とどう向き合えばよいかを考えます。
「一日に何回も万札入れてると…
2種類
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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