1974、75年に起きた連続企業爆破事件で、爆発物取締罰則違反容疑で指名手配されている桐島聡容疑者(70)を名乗る男が、神奈川県内の土木会社で偽名を使い、数十年にわたって住み込みで働いていたことが捜査関係者への取材でわかった。桐島容疑者は、事件発生から49年間逃走している。
男は今月から同県内の病院に入院しており、偽名だったと明かして「最期は『桐島聡』で死にたい」と話したという。現在は末期がんで重篤の状態といい、警視庁公安部は、男が桐島容疑者本人かどうかDNA型鑑定などで確認を進め、半世紀に及ぶ逃亡生活についても調べる。
公安部によると、桐島容疑者は過激派集団「東アジア反日武装戦線」のメンバー。警察庁指定の重要指名手配となっている。75年4月、東京・銀座のビルにあった韓国産業経済研究所に手製爆弾を仕掛けて爆発させ、一部を壊した疑いが持たれている。
捜査関係者によると、桐島容疑者を名乗る男は今月、神奈川県鎌倉市の病院に入院した。病院には体調不良で搬送されたが、搬送時に身分証や保険証をもっておらず、偽名を使っていたという。25日になって病院側に「自分は桐島聡だ」と話し、病院が同県警に通報し、警視庁公安部が男と接触した。
名乗る男、事件や家族について話す
男は、桐島容疑者本人しか知…
※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル