県内の公立小中高校と特別支援学校が2018年度に認知したいじめは、前年度比25・5%、5109件増の2万5106件で過去最多を更新したことが17日、県教育委員会の問題行動等調査で分かった。いじめ防止対策推進法で規定する「重大事態」は21件で3件減少した。
県教委は「文部科学省の方針に基づき、いじめを初期段階も含め積極的に認知し、解消に向けて取り組んだ結果と肯定的に評価できる」と説明。一方、「コミュニケーションや感情をコントロールするスキルが身に付いていない傾向が強まっている」と分析している。
校種別の内訳は、小学校が2万155件(4475件増)で全体の8割を占めた。中学校4661件(754件増)、高校230件(38件減)、特別支援学校60件(82件減)だった。
内容別(複数回答)は、冷やかしやからかいなどが最多の58・5%。遊ぶふりをしてたたかれるなど18・1%、仲間外れ、集団による無視11・6%と続いた。
重大事態は、小学校10件(10校)、中学校11件(11校)の計21件。高校と特別支援学校はなかった。
認知したいじめのうち、解消したのは年度末時点で76・3%と、2・2ポイント低下した。県教委が独自の指標として、7月の夏休み直前の解消率を算出したところ92・3%になった。
児童生徒の暴力行為は計1万7件(594件増)で最多を更新。小学校で顕著な増加が続いている。
私立校のいじめ認知件数は1116件(420件増)。解消率は年度末で58・7%、夏休み直前は63・1%だった。
不登校は公立小中が1万2594人(884人増)、私立小中は594人(89人増)だった。
神奈川新聞社
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