「禁煙」の映画館も、喫煙者らの服や体について持ち込まれた有害物質で充満している――。米独の研究グループが、そんな調査結果を公表した。たばこ10本分の受動喫煙に相当する濃度の有害物質もあったという。
たばこ由来のニコチンや有害物質は、喫煙者の髪の毛や衣類、部屋の壁やカーペットに残る。それらが蒸発したり舞い上がったりしたものを吸い込むことを「三次喫煙(サード・ハンド・スモーク)」といい、研究が進んでいる。
グループは、ドイツの映画館の1室(1300立方メートル)で2017年1月、室内の空気を分析した。24時間連続で週末の計4日間、有機物質35種類の濃度を測定。すると観客が入場する度に、アセトニトリルやアルデヒドなど有害物質の濃度が急上昇していた。
検出された有害物質の濃度を受動喫煙(二次喫煙)の濃度に置き換えると、ホルムアルデヒドであれば、たばこ1本分、ナフタレンは10本分に相当していた。上映された映画は1日4~5本。観客は1本あたり約30人~220人だった。換気システムはあるが、大人の割合が高い夜の映画で特に濃度が高かった。
大気汚染の研究をする聖路加国…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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