鈴木洋和
福井県坂井市の東尋坊で2019年、知人男性を自殺に見せかけて殺したとして、殺人や傷害などの罪に問われた元少年(21)に対する裁判員裁判の判決が14日、大津地裁であった。大西直樹裁判長は「(犯行グループで)主導的な役割を果たした」として、求刑通り懲役19年を言い渡した。
判決によると、元少年は19年10月、ほかの少年ら6人と共謀し、滋賀県内で嶋田友輝さん(当時20)=同県東近江市=を木製バットで殴ったり、地面に横たわらせて車で足をひいたりするなどの暴行を加えた。さらに車のトランクに監禁して東尋坊へ連れて行き、高さ約20メートルの崖から海に飛び降りさせて殺害した。
この事件ではこれまでに、他の少年ら6人に実刑判決が言い渡され、うち5人が確定、1人が控訴している。大西裁判長は、元少年がグループ全体の意思決定をしていたと認定。判決の言い渡し後、「執拗(しつよう)に暴行を繰り返され、どれほど苦しかったか。嶋田さんの絶望感や痛みを想像しましたか。過ちはあまりにも重大かつ深刻で取り返しがつかない」と説諭した。(鈴木洋和)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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