福岡市立小学校であったいじめ事案をめぐり、学校側が設けた大学教授らでつくるいじめ防止対策委員会が、学校や市教育委員会の対応に不十分な点があったとする調査報告書をまとめた。市教委はこの報告書の概要を公表し、全ての市立小学校に再発防止を徹底するよう通知した。
報告書によると、児童と保護者は、児童が4年生だった2018年に複数の児童からいじめを受けたと学校側に申告。対策委は、学校が行ったアンケートや聞き取り調査をもとに計3件のいじめ事案を認定した。
児童は体操服入れをほうきで掃かれたり、休み時間中に遊んでいる時にミスを責められたりした。報告書では、関係した児童それぞれから丁寧な聞き取りができていないなど、児童間の関係改善をめざした対応が取れていないとし、「被害児童に不安が残る結果となった。学校の対応は不十分」だったとした。
いじめを受けた児童は翌19年4~9月末、計30日以上欠席し、不登校になった。この点についても「学校と市教委は、事案発生直後と同等の危機感で改善に取り組む必要があった」と指摘した。市教委は取材に「提言を真摯(しんし)に受け止め、いじめの再発防止に努めていきたい」としている。(横川結香)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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