福岡の繁華街に立つ受難の「天神地蔵」 修理終え町内会長「涙でた」

 福岡市の繁華街・天神の交差点に立つ「天神地蔵」。40年ほど前、歩行者をバイクから守ろうとして亡くなった警察官供養のため建立されたと伝わる。1月に頭部が欠けているのが見つかったが、修理が終わり11日に元の台座に設置された。

 地蔵の頭の後ろの「光背」という部分が、幅約20センチにわたり欠損した。受難を知った市民から、地蔵を管理する近くの町内会長の藤木敏一さん(74)らに約7万7千円の寄付が集まり、県内の石材施工会社に修理を依頼。今月3日に作業が終わり、帰ってきた。

 無事修理され「うれしさで涙がでた」という藤木さんは、「みなさまとともに交通安全を見守る地蔵を、どうぞかわいがってください」と話した。月に2~3回地蔵の前を通るという古賀市の林徳子さん(62)は壊れたことに心が痛んだといい、無事戻ってきて「安心する。見守ってくれているようだ」と笑顔を見せた。

 地蔵の足元には「お礼申し上げます」と、感謝をつづった手紙があった。結びには「天神地蔵拝」と書かれていた。(池田良、伊藤未来)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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