加治隼人、板倉大地、徳山徹、杉山あかり
福岡県嘉麻市の住宅で家族5人が死亡した火災は、14日で発生から1週間が経った。出火からごく短時間で建物全体が激しく燃えた、当時の様子を消防隊員が証言した。専門家は、出火後に煙が階段を通じて2階に広がり、家族が逃げ遅れて被害が拡大した可能性を指摘する。
通報から10分弱、火の手はすでに住宅全体をのみ込んでいた
「他の火災と比較はできないが、通報から早い段階で家全体に火が回ったと感じ、驚いた」。消火活動を指揮した、飯塚消防署の北代英治副署長はこう振り返った。署に最初の119番通報が入ったのは、7日午前6時52分。北代副署長も隊員と約7キロ離れた現場へ急いだ。その4分後には「逃げ遅れ4人の模様」との情報が入った。
着いたのは、午前7時1分。先着した別の隊が放水を始めていたが、通報から10分弱にもかかわらず、火の手は住宅全体をのみ込み、火柱が上がっていた。窓から火が噴き出し、2階の一部はすでに焼け落ちた状態だった。消防車や救急車計15台が出動し、鎮火したのは出火から約3時間半後だった。
この火災では、会社員坂本憲…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル