筑後川の鵜飼(うか)いが20日、福岡県朝倉市の原鶴温泉で3年ぶりに始まった。2017年の九州北部豪雨から5年となり、「復興のシンボルに」と関係者が協力して復活させた。
たそがれ時の川面で6羽の鵜が魚を追う。ぴょこんと潜って捕まえた魚を鵜匠(うしょう)が吐かせると、屋形船の客から拍手が起きた。鵜の手縄を引くのは臼井信郎さん(37)、笹(ささ)舟を操るのは梶原日出夫さん(66)。代々鵜匠を継ぐ2家が初めて共同で舟を出した。梶原さんは「鵜が少し野生化して心配だったけど、頑張ってくれた。伝統を残していきたい」と話した。
鵜飼いは例年5月20日~9月末だが、17年は7月の豪雨で中断した。18、19年も大雨で土砂が川に入って途中から舟が出せなくなり、川底のコケも土砂に覆われて魚も減った。さらにコロナ禍で20、21年は中止。先が見えない中、鵜匠3家のうち1家が廃業し、2家も担い手不足に悩む。
豪雨から5年の今年、原鶴温…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル