神野勇人
福岡県は29日、2017年の九州北部豪雨で被災した同県朝倉市の乙石、黒松の2地区27世帯について、12月1日付で長期避難世帯の認定を解除すると決めた。他の4地区は解除済みで、今回の決定で九州北部豪雨での長期避難世帯は全て解除されることになる。
県は18年10月、復旧工事の長期化などから朝倉市の6地区91世帯を長期避難世帯に認定。昨年4月、二次災害の恐れがなくなったとして先に4地区の認定を解除した。乙石、黒松の残り2地区は、避難路ののり面が崩れる恐れがあるとして認定を継続していた。
朝倉市は今月11日、2地区について、復旧工事で安全が確保されたとして認定解除を県に申請。今回の解除により2地区内での自宅再建も将来的に可能になるが、市によると、すでに25世帯が地区外に自宅を構えており、地区に戻る意向を示しているのは2世帯3人にとどまるという。
決定を受け林裕二市長は「被災直後と比較し、見違えるように復旧が進んでいる。市内全域が一定の安全を確保できた」とコメントした。(神野勇人)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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