福島の関連死2335人は氷山の一角 研究で見えた原発避難の混乱

 東京電力福島第一原発事故の避難途中に体調が悪化したり、長引く避難生活で心身が衰弱したりして亡くなり、福島県内で「災害関連死」と認定された人は2335人に上る。東日本大震災の地震や津波で亡くなった「直接死」の約1・5倍に相当する。一方、関連死について研究する常磐病院(いわき市)の沢野豊明医師は、この数字も氷山の一角に過ぎないと指摘する。

 ――福島県内の市町村が災害関連死と認定した人は計2335人です。2020年以降に亡くなり、認定された人もいます。

 「04年の新潟県中越地震で関連死を判断する基準として作られ、国の通知にも示された『長岡基準』は、発災6カ月以上経過して死亡した場合は『関連死ではないと推定』としています。それに比べ、放射線災害による関連死はタイムスパンが相当長くなっています」

 「ただし、災害関連死は遺族…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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