福島・伊達市住民被ばく論文の撤回がもたらしたもの 同意のないデータ使用、被ばく線量過小評価のミスも(47NEWS)

 「論文撤回という結果になったことは誠に残念と受け止めています」。福島県立医大は撤回を受け、文書でコメントを発表した。宮崎氏の博士号の学位を取り消したことも明らかにした。  ▽同意なきデータ  伊達市は福島県北部の農村都市で、事故があった第1原発の北西約60キロに位置する。事故で飛散した放射性物質は同市にも及び、一部地域は放射線量が年間20ミリシーベルトを超えると推定され「特定避難勧奨地点」の指定を受けた。市は健康管理対策として、全住民を対象に「ガラスバッジ」と呼ばれる個人線量計を配布。15年8月、ガラスバッジで事故後の11年~15年に測定した住民の被ばく線量の解析を著者側に依頼した。市が住民のデータを提供した際、データの使用に「不同意」と回答した人や同意書を提出していない人の分が含まれていた。  周知なく発表された論文に住民の一人が疑問を持ち、市へ情報開示請求を始めたことから、問題が発覚し、市議会も追及。データの提供経緯を検証する市の第三者委員会の調査で、市職員が著者側に渡した約6万5千人の外部被ばくデータのうち、約3万4千人はデータ利用の同意がなかったことが判明した。第三者委は20年3月、「個人情報の取り扱いに対する意識を著しく欠いていたことに加え、管理体制が不十分だった」ことが原因とする報告書をまとめた。

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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