東京電力福島第一原発1、2号機の共用排気筒(高さ120メートル、直径約3メートル)の上半分の撤去作業が29日、終わった。事故当時、放射性物質を含む水蒸気を放出する「ベント(排気)」に使われた施設だが、倒壊する恐れがあった。
29日朝、輪切りにされた排気筒の一部が約60メートルの高さから1時間かけて地上に下ろされた。排気筒の上半分が無くなり、高さは59メートルになった。作業を担った地元企業「エイブル」取締役の岡井勇さん(52)は「地元企業ができることはまだまだあると思う。今回の知見を生かしながら、廃炉に携わっていきたい」と話した。
昨年8月に始まった作業では、作業員の被曝(ひばく)量を減らすため、大型クレーンにつり下げた解体装置を遠隔で動かした。大型バスを改造した遠隔操作室を約200メートル離れた高台に設置。作業員はそこで操作にあたった。
トラブルも相次いだ。解体装置…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル