1月22日 およそ2か月の航海を前に家族や親しい人びとは名残惜しそうです
3月1日 空を覆う黒雲から、雨に混じってなにか降ってきます
今年1月、インスタグラムで「第五福竜丸航海記」というアカウントが投稿を始めた。投稿は70年前の同じ日付にあわせて当時の航海を再現するものと、ビキニ事件の背景を解説するものの2種類で、都立第五福竜丸展示館(東京都江東区)が手がける。
「原爆や核と聞いて興味を持ってくれなくても、インスタを通してなら興味を持ってくれるかもしれない。すぐにバズらなくても口コミで広まれば」
そう話すのは、展示館でインスタ投稿を手伝う東京学芸大4年、柳川悠月さん(22)。柳川さんの卒論のテーマは戦争体験の継承だった。「当事者がいなくなる中で次世代にどう伝えていけるか」に関心があった。学芸員の助言を受けながら、イラストや文言を練っている。
第五福竜丸展示館は1976年に開館した。第五福竜丸は東京水産大学(現・東京海洋大学)の練習船「はやぶさ丸」となった後、67年に廃船処分となり、ゴミの処分場だった夢の島に放置された。翌年の朝日新聞「声」欄への「沈めてよいか第五福竜丸」との投書などがきっかけで保存運動が進んだ。入館者はピーク時の92年度には30万人を超えたが、2022年度は6万5千人ほどと大きく減少している。
こうした状況から若い世代に…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル