山本智之
北海道東部・別海町の野付湾で20日、秋のホッカイシマエビ漁が始まった。波は穏やかで、朝の日差しの中、白い帆を張った打瀬船(うたせぶね)が水平線に並んだ。
正式にはホッカイエビといい、大きなものは体長12センチほどになる。体にしま模様があることから、市場では「ホッカイシマエビ」「シマエビ」と呼ばれる。
海草のアマモが密生する水深1~6メートルほどの沿岸域に多く生息し、体は褐色や緑色だ。
野付湾で明治から続く伝統漁は、網を引く際にエンジンで船を動かさず、帆で風を受けて移動する。漁によってアマモの茂みを傷めずにすむ。
エビがぎっしり詰まった網を船に引き揚げた山口光明さん(65)は「春に比べて倍以上の水揚げ。大きさも量も最高です」と語った。
漁期は夏と秋の年2回で、今季は11月7日まで。23隻が操業し、体長9センチ未満の小さな個体は海に返すなど、資源保護のためのルールを設けている。(山本智之)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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