秋田県の南部を中心に記録的な大雪が降り、佐竹敬久知事は5日、陸上自衛隊に同県横手市への災害派遣を要請した。陸自は6日から高齢者世帯などで除雪にあたる。同県が大雪で自衛隊に災害派遣を要請するのは2006年1月以来。
気象庁によると、午後2時現在の積雪は、横手市横手で171センチ、湯沢市湯沢で154センチで、いずれも平年の4倍以上。県は5日に開いた災害対策本部会議で、横手市では屋根に積もった雪の重みで倒壊のおそれがある住宅が増えており、住民の人命、財産を保護する差し迫った必要があると、派遣要請を決めた。要請を受け、陸自は高齢者が住む住宅や、木造の小学校校舎の除排雪にあたるという。
県によると、5日午後3時半現在の今季の雪による被害は人的被害が死者5人を含め88人。うち横手市は38人、湯沢市は20人。湯沢市では5日午後1時35分ごろ、2階建ての車庫兼小屋の近くを除雪していた男女2人が、屋根から落ちたとみられる雪の下敷きになった。湯沢署によると、うち40代男性は意識不明の重体という。大仙市では4日夜、無職の女性(85)が自宅の軒先にできた雪山に埋もれる形で倒れていたのが発見され、病院に運ばれたが死亡が確認された。(佐藤仁彦、野城千穂)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル