移住成否のカギは「伴走」 地域おこし協力隊、地元トラブル防ぐ極意

 大川香菜さん(39)は2013年、長崎県壱岐市の「地域おこし協力隊」の隊員になったことで、人生が大きく変わった。

 岩手県陸前高田市の出身。自身は東京で働いていて無事だったが、父親の実家は東日本大震災の津波に流された。漁師の家系で育ち、小さい頃は磯遊びが大好き。都会生活は嫌いではなかったが、やはり海のある暮らしが恋しい。「海女さんにあこがれて。潜って採って食べるシンプルな暮らしがいいな、と思ったんです」

 ちょうどそのとき、壱岐市が地域おこし協力隊員を募集した。募集の条件が海女の後継者だった。「すぐに応募しました」。壱岐の海女は当時約60人。高齢化も進む。彼女は実に25年ぶりに現れた後継者だった。

 地域おこし協力隊とは、青年海外協力隊の国内版として総務省が09年度に創設した。隊員は都市から過疎地に移住し、地場産品の開発や農林水産業などを担う。09年度は31自治体89人だったが、田舎で暮らしたい若者に人気となり、22年度は1116自治体が6447人を採用した。国会では総務省の「ヒット商品」と評される。

総務省がプッシュしながら、受け入れ自治体数が伸び悩む地域おこし協力隊。ミスマッチや地元とのトラブルを減らすために、必要なことがあります。

 隊員の4割が女性。7割が2…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment