増山祐史 遠藤美波 長妻昭明
全国で相次いだ強盗事件のうち、2022年10月に東京都稲城市で起きた事件を指示したとして、警視庁は5日にも、フィリピン拠点の特殊詐欺グループ幹部4人を強盗致傷と住居侵入の疑いで再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。
警視庁は、22年5月~23年1月に全国5都府県で起きた8事件をグループ幹部が指示したとみており、全事件で指示役が逮捕されることになる。死者も出た一連の事件の捜査は区切りを迎える。
捜査関係者によると、再逮捕されるのはグループトップの渡辺優樹(39)=強盗致死罪などで起訴=、幹部の今村磨人(きよと、39)=同=、藤田聖也(としや、39)=同=、小島智信(45)=強盗予備罪などで起訴=の4被告。
4人の再逮捕容疑は、共謀して22年10月20日夕、稲城市の住宅に宅配業者を装って訪問し、30代女性を床に押さえつける暴行を加えるなどし、現金約3500万円や金塊など約140点(計約860万円相当)を奪った疑いがある。4人は現場の実行役8人に対し、フィリピンの収容所からスマートフォンなどを使って指示を出していたと警視庁はみている。
実行役のスマホには、秘匿性の高い通信アプリで「ルフィ」「キム」などと名乗る人物から指示があったという。警視庁は、渡辺被告や今村被告が名乗っていたとみている。
警視庁は稲城市の事件とは別に、渡辺、藤田の両被告について、今年1月に千葉県大網白里市で起きた強盗致傷事件を指示したとして再逮捕する。小島被告は、22年11月に山口県岩国市で起きた強盗未遂事件と、22年12月に東京都中野区で起きた強盗傷害事件を指示したとして再逮捕する方針だ。(増山祐史、遠藤美波、長妻昭明)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル